« 【小説】「公衆便所男⑥」 | メイン | 【小説】「公衆便所男⑧」 »

【小説】「公衆便所男⑦」

 が、またしても―――
 私を待ち受けていたのは「HAPPY排便END」ではなく「苦い結末」であった。

 私は勝利の喜びに胸躍らせ、大個室のドアを勢いよく開けた。
 すると、猛烈な臭気が私の鼻に襲い掛かってきた。「臭い」などというレベルではない。長年公衆便所に通い詰め、数え切れないほどの【残り香】を味わい続けてきた私だが、これ程のウンコ臭は経験したことがない。腐敗臭ともチーズ臭ともドリアン臭とも知れぬ、得体の知れない未知の悪臭である。
 
 私は思わず口を覆った。体の芯から吐き気がこみ上げてくる。
 流していかなかったのか?またもそのパターンか?私は便器内を覗き込んだ。しかしそこに、ウンコの姿は見当たらない。だとすれば本体はどれ程の臭気を放っていたというのか?私は戦慄を覚えた。
 そのとき私の目に意外な物が目に飛び込んできた。半透明ポリエチレン製の、異様な形状をした容器が7つ――
 まさしくそれはイチジク浣腸器であった。浣腸器が内包されていたと思われる袋と箱もまた、便器の裏から発見された。

 一体何がどうなっているのだ?日本はもう滅茶苦茶だ。もう全てがオシマイだ。何故、人類の英知が結集した神聖な場であるところの図書館のトイレで、イチジク浣腸器が使用されるのか?しかも、7つもである。7つも使用する動機は何なのだ?そんなに詰まっていたのか?それほどまでに蠕動運動を怠慢する大腸とは、どのような大腸なのか?そもそも浣腸器を使用してまで、この場所で排便する事に何の意義があるというのだ。私は混乱し、半ば錯乱状態に陥って頭をガンガンと個室の壁にぶつけた。
 その壁に、またしても見つけてしまったのだ。

「Hello山下!!!参☆上~♪ どう?びっくりした?」

 最早私の中でおなじみの人物と化した男―Hello山下である。私のトイレットルートをことごとく先回りし、私を嘲笑うかのようにメッセージを残していく謎の男…一体Hello山下とは何者なのか?

 こうなれば、いかなる手段を用いてもHello山下なる人物を見つけ出し、成敗してやらねばならぬ。この野郎は全国の公衆便所愛好家の敵である。神聖なる公衆便所に不愉快な落書きを書き散らし、あろうことかイチジク浣腸器を7つも使用して、猛烈に悪臭を放つウンコをひり出し「どう?びっくりした?」人を食ったようなメッセージを残していく男…この男だけは絶対に許せない。

 いち公衆便所愛好家として、私はこの男を粛清する義務がある。
 今や私の中には、奇妙な使命感のようなものが生まれつつあった。

 私は足早に図書館を後にした。

                                (続く)文責:魔王源

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://tenchu.jp/mt/mt-tb.cgi/25

コメント (3)

虹の蛇:

5.
「日月神示」、「ヒトラーの予言」、「ラビ・バトラの予言」、「教皇の予言」、「初期の弥勒信仰」
等の予言について調べる事をお勧めします。
但し、「フォトンベルト」は大嘘、
「ジョン・タイターの予言」と「ジョセリーノの予言」はほぼ全部が捏造とデタラメ、
「百詩篇第10巻72番(ノストラダムスの『恐怖の大王』の予言)」は解釈が間違いです。
どの予言が正しいか。ではなく、これら予言群を全体で考えることをお勧めします。

マヤ族が知った「現在の千年紀」の終わりは2012年でしたが、アステカ人たちの行為によって
終わりは少し延びました。

神仏も人々を動かす為には嘘を衝くのでその言葉を鵜呑みにしない事をお勧めします。
神仏も遊び心を持っているので語呂合わせやこじ付けを軽視しない事をお勧めします。

It’s about time smoeone wrote about this.

コメントを投稿

About

2008年11月01日 22:16に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「【小説】「公衆便所男⑥」」です。

次の投稿は「【小説】「公衆便所男⑧」」です。

Powered by
Movable Type 3.36